【宝石コラム】知って納得!12月の誕生石トルコ石!
【トルコ石はイラン石だったかも?】
12月の誕生石であるトルコ石。青い空のような深いスカイブルーが特徴的な石です。その歴史は古く、紀元前約5000年にメソポタミアでトルコ石のビーズが見つかっています。当時この石は「美しい石」を意味する「カレース」と呼ばれたそうです。
「トルコ石」と呼ばれるようになったのは、それからかなり時間の経った13世紀ごろ。この石が、主な産地であるイランやシナイ半島からトルコを経由してフランスに渡った時、フランスの買い手が「トルコ石」と呼んだことから「トルコ石」という名前になったようです。
トルコ石の主要な原産地はイランで、現在でもペルシャ産トルコ石は良質なものとして評価を得ています。当時のフランス人がその石がイランが原産地と知っていたら、「イラン石」と呼ばれていたかもしれませんね。
【トルコ石を眺めると悪いことが去り幸運が来る?】
トルコ石の関わりが深い地域は、歴史的に見ると中近東とアメリカの2つのエリアがあります。
まずは、中近東エリア(トルコ、エジプト、イラク、イラン)
トルコ石は歴史的に幸運をもたらす石として愛されてきました。特に主要な原産地であるイランでは、次のような言い伝えがあります。
凶事を免れて幸運を招くには、
(1)新月の下で友に会うこと
(2)コーランを読むこと
(3)トルコ石を眺める。
どれか1つを実行すれば良い。
幸運を招くには、トルコ石を眺めるのが間違いなく一番簡単な方法ですね(笑)
次に、アメリカのニューメキシコ州のエリア。
古代メキシコ人たちはトルコ石を尊い石と賞賛し、黄金よりもトルコ石を大切にしてきたそうです。その後もこの地域に住むネイティブアメリカンの人たちにもトルコ石は愛されてきました。ネイティブアメリカンの人たちの間では、「地球を取り巻く美しい空」を表す神の石として神聖視され、神の声を聞く儀式や雨乞いなどにも用いられたそうです。そして、トルコ石のジュエリーは父から息子へと代々受け継がれていったようです。
中近東とアメリカ。国は違えど、トルコ石の神秘性は万国共通ですね!
【トルコ石情報】
硬度:5から6
宝石ことば:成功、命中
宝石のメッセージ:旅の守護、繁栄、与える喜び